コロナを生き抜く戦略的ビジネスプレゼン術

infoーfresh03/14/2021

第71回NYMBAの会 イベント「信元夏代さんご講演」

2月に開催された第71回NYMBAの会では、信元夏代さんが大変興味深い下記のテーマでご講演されました。

『コロナを生き抜く戦略的ビジネスプレゼン術~限られた時間で効果的に伝える方法』

コロナになってからオンラインのコミュニケーションが増えたことにより、あうんの呼吸での非言語コミュニケーションが難しくなり、これまでよりも更に効果的に伝えたいことを伝える技術が必要になっています。

信元さんご自身も、NYUでMBAを学んでいた頃は、スピーチに対しては苦手意識を持っていたそうですが、自分で会社を立ち上げてからは「これではまずい」と思い、いくつかのスピーチコンテストに参加。そこで知り合った方のコーチングを受けるなかで、「あなたのスピーチはいろいろなメッセージが多すぎる」「多数を目の前にしたスピーチであっても、ひとりひとりとの対話=心をつなげることが大事」と教えられ、それから一念発起し、多くの人と心がつながるツールであるスピーチを今日まで極められていらっしゃいます。

今回は

「明日からのプレゼンが変わるコツ」

「論理的であり、感情面にも効果的に訴えかける方法」

「オンラインでも効果的なプレゼン方法」の3点にフォーカスされています。

プレゼン術

【明日からのプレゼンがガラッと変わる「5つの鉄則」】

●鉄則① 伝えることはひとつに絞るべし!

メッセージをいろいろと詰め込みたいと思いますが、詰め込むほど伝わらないもの。プレゼンが長くても、短くても、ワンビッグメッセージを伝えることが重要で、同時にそのワンビックメッセージをサポートする3つ程度のメインポイントを説明して全体を構成することを心がけるべきです。

オープニングでは7秒程度で相手の心を掴むのは大事なものの、ジョークで始めるのはNG。何故ならジョークは笑わせることが目的で、その後の内容と合わなくなることがあるからです。冒頭もワンビックメッセージに関わるものにするべきで、その後段階を踏みつつ全体構成を「すべてはワンビッグメッセージに向かっていく」ようにつくってみてください。

●鉄則② オレオレスピーチから脱却せよ!

自分目線のスピーチからの脱却をするべきで、聞き手視点を持つことが大事です。スピーチは自分が気がつかないうちにオレオレになっていることが多く、一見熱意のあるようなスピーチだとしても、聞き手の興味や視点がなければ意味がないものになってしまいます。常に聞き手視点になる方法としては、スピーチの主語を変えることが効果的です。例えば「本日は5つの鉄則を私がお話しします」と「5つの鉄則をあなたにお持ち帰りいただきます」のように、主語をあなたにすると、他人事から自分事として聞いてもらえるようになります。IからYOUへの主語の変換がポイントです。

●鉄則③ KISSの法則を活用せよ!

KISS = Keep It Simple Specific

簡単・簡潔・簡明にということで、短く分かりやすいながらも、具体的に表現できるメッセージづくりを心掛けてください。良い例として、スティーブ・ジョブスのMacBook Air発表の時のプレゼンがありますが、彼は色々な機能を並べたてず、薄さに注目し「4ミリの薄さ」を強調しました。これだけでも相当シンプルなのですが、さらにどれだけ薄いかを見せるために一枚の茶封筒から取り出して見せることでより具体的に見せたというプレゼンです。これぞまさしく「KISS」です。

●鉄則④ 商品を売り込むべからず!

商品・サービスについてアピールしたくなりますが、大抵の人は「何か売り込まれている」と感じるとちょっと引いてしまうものです。ではどうすればよいのか?というと、アピールするべきはそのものではなく、その商品・サービスを使うことにより得られる未来予想図です。これを購入したら「こんな自分になれる」「こんな将来が待っている」というイメージを伝えることが重要です。聞き手に明るい未来予想図を見せることができたら、売り込みは半分くらい終わったようなものです。

●鉄則⑤ 成功話にフォーカスしない!

聞き手は、自分の役にたったり、為になると感じられる話を聞きたいものです。話し手が成功話ばかりにフォーカスすると、聞き手は「この人はすごい人で自分とは違うからできたんだ。自分にはできない」と思ってしまい心が離れてしまいます。そこで4つのF (Failure (失敗)、Frustration (不満)、First (初めての体験)、Flaw (欠点))を意識してストーリーをつくってみてください。どんなビジネスでも、はじめは失敗や課題があったはず。そのような苦労話にまずはフォーカスすることで聞き手との距離感を縮めるようにしましょう。

【プレゼンの戦略設計基盤~相手を説得するために必要な3つの要素~】

古代ギリシアの哲学者アリストテレスいわく、相手を説得させるには、論理、共感、信頼の3つが必要とのことです。これら重要なエレメントをそれぞれどのようにプレゼンに組み込むかについてお話しします。

ロゴス:論理的思考で情報の整理をし、メッセージを明確にする技術

パトス:共感。ストーリーを語り、聞き手の心を揺さぶる技術

エトス:信頼。普段の行いもあるが、デリバリー、つまり話し方のコツをつかむ。特にオンラインの場合、どうエトスを構築するのか?

●ロゴス:明確なメッセージをつくる論理的思考と情報整理

説得力を持たせるには、1つのワンビッグメッセージに絞り込むだけではなく、ポイント1とワンビッグメッセージ、ポイント2とワンビッグメッセージ、ポイント3とワンビッグメッセージ、それぞれが、ロジカルに意味が通りロジックに飛びやズレがないことが必要です。そして、それをチェックする手法として、So What?とWhy So?を使ってみてください。

So What?、つまり「よって」「従って」により前後の話がつながらないと、話が飛んでいる、辻つまが合わないことになります。また、So What?したものに対して「なぜ?」と質問されたとき、手持ちの情報できちんと説明できなければいけません。ワンビックメッセージに対して、各ポイント(根拠・理由・背景)にてSo What? Why So? を照らし合わせながら、ロジックがあっているか検証していく必要があり、ワークフレームワークに基づいて構成をつくってみてください。

●パトス:相手の心を揺らす戦略的ストーリー構築

聞き手の感情を揺さぶるストーリー構成には、6つのC(Character、Circumstance、Conflict、Cure、Change、Carryout)が必要で、第1~3幕の状況変化とともに、6つのCを描いてみてください。このとき、このストーリを使って伝えたいポイントは何なのか?を明確にしてつくることを忘れないようにしましょう。

第1幕:状況設定(Character、Circumstance)

第2幕:環境と変化(Conflict、Cure、Change)

第3幕:解決と学び(Carryout)

●エトス:オンラインでも相手を動かす伝え方のコツ

「どんな情報に基づいて聞き手側の印象が決定されるのか?」を実験したメラビアンの法則によると、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合とのことです。つまりプレゼンでは、言語情報よりも非言語情報の方がはるかに多くのことを伝えています。無意識のうちに伝わっている、ジェスチャーや声の調子、顔の表情、アイコンタクト、熱意などが聴衆の理解度や感動を左右するのです。今回はメラビアの法則を踏まえたうえで、オンラインプレゼンの6つのコツを挙げてみます。

●オンラインプレゼン(デリバリー)のコツ

• 相手の顔を見て話さない(カメラ目線を意識)

• 無変化の状態を作らない(呼びかけ、プレゼンシートの工夫)

• 奥行を使う(意識的にカメラの寄りなどをコントロール)

• スライドは補助と心得よ(視覚的情報が勝つことが多いので、スライドの丸読みは避ける)

• バーチャル背景に注意(できるだけリアルを使う。もしくはグリーンバック)

• 普段より一層そぎ落とす(1ビックメッセージにフォーカス)

【質疑応答】

Q: 日本のビジネスシーンでは「結論ファースト」が主流になっていますが、その真逆にあるのが「ストーリー」だと感じています。結論とストーリーのバランスはどのように取るといいでしょうか?

A: 結論を伝えるために、ストーリーを活用してみてください。ミーティングでは結論を話し、そこを強固なものにするために具体例をストーリーとして伝えてみてはいかがでしょうか。ワンビックメッセージに繋がることをチラ見せしつつ、具体的なストーリーを話し、最後に再度ワンビックメッセージを伝えてみてください。

Q: 特にアメリカで相手の心を鷲掴みにし成約率を上げるプレゼンや商談のポイントがありましたら、ぜひご紹介していただけますと助かります。

A: 自分目線ではなく、聞き手目線で、聞き手に身近なストーリーにてプレゼンをつくってあげると良いと思います。

Q: 大学で講義を行うときに、生徒にカメラオンを強要してはいけないというなかで、質問を投げかけても答えが返ってこないこともある。どのようにしたらエンゲージメントを高められるか?

A: 特にオンラインの場合は、話し手側のエネルギーレベルを保つ努力をすることが大事です。また、利き手側の緊張感を演出するために、名指しにてインタラクティブな環境をつくるのも効果的です。

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講演内でご紹介いただいた、信元夏代さんの無料e-learningコンテンツのダウンロードリンクはこちらです。

https://www.natsuyolipschutz.us/6-cs-of-storytelling.../

信元さんへ直接ご連絡をされたい方はこちらをご確認ください。

・ブレイクスルーのウェブサイト:http://www.btspeaking.com

・英語で学ぶ、E-Learningプログラム:https://natsuyo-s-school.thinkific.com/

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