展覧会「第三のジェンダー:浮世絵に描かれた若衆」

2017年03月07日
Suzuki Harunobu (1725–1770), Two Couples in a Brothel, 1769–1770. Color woodblock print. Royal Ontario Museum, 926.18.121, Sir Edmund Walker Collection.Courtesy of the Royal Ontario Museum, ©ROM


会場:
ジャパン・ソサエティー(JS) ギャラリー 333 East 47th Street, NYC (at First Avenue)

展示期間:2017年3月10日(金)~2017年6月11日(日)

開館時間:
火曜日~木曜日:正午~午後7時
金曜日:正午~午後9時
土曜日・日曜日:午前11時~午後5時
月曜日・祝日は休館

入場料:
一般12ドル、シニア・学生10ドル、会員・16歳以下 無料
毎週金曜日午後6時~9時は無料

チケット購入: ボックスオフィス  212-715-1258

展覧会の解説ツアー:
日本語 金曜日 午後6時より
英語 火~土曜日 午後2時30分より 金曜日 午後7時より
展覧会入場チケットをお持ちの方は無料(所要時間は約1時間)

70点以上の木版画に加え肉筆画や漆工芸、装飾品などを大公開

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Hosoda Eisui (active 1790–1823), Wakashu with a Shoulder Drum, late 18th-early 19th century. Color woodblock print. Royal Ontario Museum, 926.18.701, Sir Edmund Walker Collection. Courtesy of the Royal Ontario Museum, ©ROM

ジャパン・ソサエティー(JS)・ギャラリーは、2017年3月10日から2017年6月11日まで、江戸時代の若衆と呼ばれる少年らを描いた浮世絵などの作品を紹介する米国初公開の展覧会「第三のジェンダー:浮世絵に描かれた若衆」を開催いたします。

本展は、若衆と呼ばれる元服前の美少年に焦点を当てることで江戸時代(1603-1868年)の独特なジェンダーのあり方を提示し、北米で初めて江戸時代の日本社会における多様なジェンダーとセクシャリティの構造を考察する展覧会です。「第三のジェンダー」展は、カナダ・トロントのロイヤル・オンタリオ博物館で企画されNY 展に先立ち2016年5月7日から11月27日まで開催されました。北米最大の日本美術コレクションを有する美術館の一つであるロイヤル・オンタリオ博物館の所蔵品より、JSギャラリーでは、70点以上の木版画に加え肉筆画や漆工芸、装飾品などを紹介いたします。本展は、性の社会的な概念を左右する複雑なルールに光を当てることで、今日の政治的、通念的、芸術的な議論においても共感し続けるテーマである性差と性のあり方に、重要な歴史的背景を提示しています。

JSギャラリー・ディレクター、神谷幸江は次のように述べています。「今回の展覧会は、鎖国期にあった日本近世の浮世絵を、現代の社会的課題と関連付けて新たな見地から見つめ、紹介するものです。江戸期の文化的な豊かさと、生を存分に楽しもうとする人々の有りようを描いた作品の数々が、現代社会における多様なジェンダーについて考察する機会となればと思います。」

世界中の文化を見渡してみても、性別を指すジェンダーは歴史上、生物学的な性差に基づいて定められてきました。しかし、本展では、江戸時代の日本において個人のジェンダーは年齢や容姿、社会的地位など幾つかの付加的な要素によって決定づけられていたということを提示しています。このジェンダー構造にとって重要なのは「男性」でも「女性」でもない「第三のジェンダー」をなしていた若衆の存在であり、彼らは社会階層のなかで独自の位置づけを得ていました。 一般的に若衆とは、まだ成人男性のような社会的役割を担っていない、しかしながら性的には成長した元服前の美しい少年の事でした。また若衆は成人男性と女性の両方にとって性の対象であると同時に、男色と言われる成人男性の相手をする少年の事を指していました。

若衆の描写は女性像と誤認されることがしばしばありますが、髪形などの特徴によって判別することができます。若さ溢れるエネルギッシュな芸術的な被写体としての若衆の存在は、江戸期日本の文化基盤における彼らの重要性を示しながらも、十分に認識されてこなかったという事実があります。若衆を描写した作品群は美術史的には、 鈴木春信(1725-1770)から、喜多川歌麿(1753-1806)、文浪(生没年不詳、1801-1804頃の絵師)そして細田栄之(1756-1829)らにより一世紀にわたり最も顕著に見受けられます。

本展では若衆の他にも、江戸期の日本における幅広いジェンダーと性のあり方について掘り下げています。歌舞伎で女役を専門に演ずる男性の役者を称する「女形」や、「羽織芸者」のようにお得意客のために女性でありながら、当時男性の衣類だった羽織を着て意気がる芸者、また春画と呼ばれる性愛を描いた版画の紹介は、江戸期の社会的風俗的な状況を理解する一助となるでしょう。

今回紹介する作品の多くは、ロイヤル・オンタリオ博物館の初期寄贈者であり1,000点以上の錦絵を含む日本美術コレクションの基礎を築いたエドムンド・ウォーカー卿のコレクションより出展されています。JSギャラリーでは同・トロント展では公開されていないウォーカー・コレクションから版画、工芸作品も紹介します。

Kaian (Megata Morimichi) (1813–1880), Dancingin a Kabuki Performance, 19thcentury. Color on silk. Royal Ontario Museum, 938.14.1432. Courtesy of the Royal Ontario Museum, ©ROM

出版物
本展開催にあわせて、トロント展のキュレーター・池田安里氏(フォーダム大学助教授)とジョシュア・モストウ氏(ブリティッシュ・コロンビア大学教授)の共著によるハイライト作品をふんだんに含んだカラーイメージを掲載する160頁のカタログが、ホテイ出版社より出版されています。出展作品と資料が美しくレイアウトされた学術的にも参考となるカタログです。
ペーパーバック:50ドル(JS 会員、学生、シニア 45ドル)

*「第三のジェンダー:浮世絵に描かれた若衆」展は、以下の財団・基金、及び個人より多大なご支援・協賛をいただいております。
Exhibitions at Japan Society Gallery are made possible in part by the Lila Wallace-Reader’s Digest Endowment Fund, the Mary Griggs Burke Endowment Fund established by the Mary Livingston Griggs and Mary Griggs Burke Foundation, and Friends of the Gallery. Arts & Culture Lecture Programs are made possible by funding from the Lila Wallace-Reader’s Digest Endowment Fund, and the Mary Griggs Burke Endowment Fund established by the Mary Livingston Griggs and Mary Griggs Burke Foundation. Additional support is provided by Chris A. Wachenheim and the Sandy Heck Lecture Fund.

「第三のジェンダー:浮世絵に描かれた若衆」展 関連プログラム

講演会
講師:池田安里氏「第三のジェンダーと江戸時代のビジュアル文化」
Asato Ikeda: A Third Gender & Edo Visual Culture

2017年3月10日(金) 午後6時半
本展のゲスト・キュレーター・池田安里氏(フォーダム大学助教授)を迎えて、『第三のジェンダー』展でのハイライト作品を考察しながら、近代日本における性別、多様なジェンダーとセクシャリティがどのように構造されていったのか、また江戸期のセクシャリティが現代のLGBTQ+ 文化にどのように関連付いているのかなどを探ります。
一般 $12/会員、学生、シニア $10 (展覧会入場料とレセプション参加費込)

講演会
講師:ジョン・T・カーペンター博士「侍屋敷での娯楽 – 初期の江戸文化における役者、同伴者、異端者としての美少年」
John T. Carpenter: Amusements in a Samurai Mansion-Male Youths as Actors, Escorts or Outcasts in Early Edo Art

2017年3月12日(日) 午前11時
メトロポリタン美術館日本美術キュレーター、ジョン・T・カーペンター博士を迎えて、中世から近代史の日本画に描かれている美少年(若衆)について考察します。本講演会では、『第三のジェンダー』展でも中核をなしている、江戸後期の浮世絵で描写されているハンサムでスタイリッシュに着飾った若衆 –第三のジェンダー– について検証します。
協力:The Japanese Art Society of America (JASA)
一般 $15/会員、学生、シニア $12 (展覧会入場料とレセプション参加費込)

映画上映会&アーティストトーク
「グレアム・コルベインズ監督と語る:クィア・ジャパン」
Queer Japan with Graham Kolbeins

2017年3月31日(金) 午後7時
現代の日本におけるLGBTQ+コミュニティーを描いているグレアム・コルベインズ監督の製作過程中のドキュメンタリー映画『クィア・ジャパン』の限定先行上映会を開催します。コルベインズ監督自身が本上映会用に選定した映像では、今の日本におけるトランスジェンダーのストーリーなどが描写されており、第三のジェンダーの現代に至るまでの変遷などを語っていただきます。共同プロデューサーの石井アン氏も登壇します。
一般 $12/会員、シニア、学生 $10

ブック・クラブ
「三島由紀夫 『禁色』」
Forbidden Colors by Yukio Mishima

2017年4月1日(土) 午後2時半~4時半
同性愛者の欲望、他者を利用しての復讐を描いている三島由紀夫の長編小説『禁色』を読み解きましょう。三島の自叙伝とも広く考えられている『禁色』は、長年に渡り女性に裏切られて来た老作家の俊輔が美青年、悠一を操ることによって女性への復讐を試みる過程を描いており、戦後日本の知られざる同性愛者の世界へと読者をいざないます。ボストン大学のキース・ヴィンセント教授がディスカッション・リーダーを務めます。
一般 $12/会員、シニア、学生 $10 定員:20名

ワークショップ
「鑑識眼:春画とあぶな絵」
Connoisseurship:Erotic Prints (Shunga & Abuna-e)

2017年4月22日(土) 午前10時半
本ワークショップで高名なコレクターの視点から江戸時代の春画などを識別する目を養いましょう。浮世絵のエキスパートであるペンシルバニア大学のジュリー・デービス教授やコレクターのセバスチャン・イザード博士を迎えて、その芸術形式を度々誤認されがちな春画やあぶな絵について語っていただきます。司会は、JS理事のルー・フォスター氏。
一般 $40/会員、シニア、学生 $35

ワークショップ
「木版画メーキング」
Workshop: Woodblock Printmaking

2017年5月13日(土) & 14日(日) 午前11時
『第三のジェンダー:浮世絵に描かれた若衆』展から受ける芸術的なインスピレーションを本ワークショップで実現してみませんか?2日間のワークショップでは、版画家の篠原奎次氏を講師に迎えて、伝統的な日本の技である、木版画のデザイン、彫刻、印刷の工程を学びます。また、伝統的な木版画の工程を理解し、現代美術家がどのように伝統技法を取り入れているかを考察します。
一般 $55/会員、シニア、学生 $50(16歳以上推奨。)

パーティー
「第三のジェンダー・プライド・パーティー」
Third Gender Pride Ball

2017年6月9日(金) 午後8時~11時
『第三のジェンダー』展を鑑賞しながら、ニューヨークの2017 LGBT プライド・イベント期間公認のパーティーで楽しみましょう。ジャパン・ソサエティーの館内が性別不明のパーティー会場へと様変わりします。特別ゲストによる公演など満喫していただけます。

その他の関連プログラム

特別シリーズ
「イメージ・イン・フォーカス−焦点を合わせて」
Image-in-Focus: Monthly Gallery Talk Series

2017年3月26日(日)、4月23日(日)、5月21日(日) 午後2時
それぞれの分野で活躍する専門家たちが、『第三のジェンダー』展よりそれぞれ選んだ作品に焦点を当て、独自の視点から語る密度の濃い20分のトークに立ち寄ってみませんか。
展覧会入場料でご参加いただけます。 定員:30名

確定している登壇者は、次の通りです。
3月26日(日):ジャーナリストであり、ニュースクール大学の講師、クリステン・ソーリー氏
4月23日(日):ショルテン・ジャパニーズ・アートギャラリーのディレクター、キャサリン・マーティン氏

ハッピーアワー
「エスケープ East @333」

特定の金曜、午後6時~9時
2017年4月14日、4月21日、5月12日、5月19日
『第三のジェンダー』展を鑑賞後に、ライブミュージックを聴いて、ドリンクを飲んで楽しいひとときを過ごしませんか?
詳細は、www.japansociety.org
午後6時~9時は入場無料。

4月14日(金):京都大学学術情報メディアセンター教授であり、メディア・アーティストの土佐尚子氏による、一夜限りの映像と音によるインスタレーションを堪能いただけます。
土佐氏の作品は、Times Square Arts: Midnight Moment の2017年4月のアーティストとして取り上げられています。

JSギャラリーについて

当ギャラリーは日本に関わる美術を古典から現代まで幅広く紹介しながら、日本と東アジアを包括する新しい文化的視点を切り開いています。1971年以来、古典仏教彫刻、書画、現代写真、陶磁器、日本刀、近世絵画など、広範囲にわたる展覧会を企画開催し、展覧会図録の出版、講演会の開催とともに、さまざまな分野の美術を紹介しています。

JSについて

JSは、1907年にニューヨークに設立された米国の民間非営利団体です。全米唯一の規模を誇る日米交流団体として、両国間の相互理解と友好関係を促進するため、多岐にわたる活動を続け、2007年に創立100周年を迎えました。活動範囲は政治・経済、芸術・文化、日本語教育などと幅広く、展覧会、舞台公演、映画上映会、講演、試食・試飲会、シンポジウム、国際会議、セミナー、ワークショップ、人物交流などを通じて、グローバルな視点から日本理解を促すと同時に、日米関係を深く考察する機会を提供しています。今日、JSは日米の個人・法人会員をはじめ、政財界のリーダー、アーティスト、教育関係者、学生など様々な参加者を対象に年間約200件のプログラムを提供し、1907年の創立以来、その数は数千件にのぼります。

住所 333 East 47th Street (1Avenueと 3 Avenue間)
最寄駅は地下鉄、4/5/6番ライン、7番ラインのグランドセントラル駅、あるいはEかMラインのレキシントン街・53丁目駅。
代表電話 212-832-1155 / ウェブサイト www.japansociety.org

会場詳細

会場 ジャパン・ソサエティー(JS)
333 East 47th Street, NYC (between 1st and 2nd Avenues)
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